チェーンについて


よくみかけるのが、チェーンが完全に伸びきってしまい、「ガチャ、ガチャ」と音を鳴らしながら走行しているバイクです。
本人はエンジンの音やマフラーの音などで聞こえないかもしれませんが、それだけに発見が遅れてしまい、二次トラブルにつながる事も少なくはありません。
路面との唯一の接点がタイヤですが、タイヤにエンジンの力を伝えているのがチェーンです。チェーンは細かい金属のコマをリンクで接続したもので、そのコマには加速はもちろん、減速する際の力が加わります。その力はとても大きく、それがチェーンの伸びにつながります。

チェーンが伸びてたるんでくると、アクセルを開けてもその力がうまく伝わらなるばかりか、ヒドイ状態だとスプロケからチェーンが外れ後輪がロック状態となり、転倒を招くこともあります。
また、たるみが少なすぎると、チェーンの回転がきつくなり、パワーロスとチェーンの磨耗を早め、チェーン切れの原因となるだけではなく、サスペンションの動きが鈍くなったり、さらにはホイールベアリングやエンジンまで傷めかねません。このように、チェーンの張り具合はバイク全体にとって非常に重要なものです。
そのため、チェーンを定期的に調整&グリスアップをしてやるというメンテナンスが必要になってきます。


1.  チェーンの寿命をのばす

まず、次のことを気をつけてください。

a. 急な加減速を控える。
b. チェーンの汚れを定期的に落としてやる。  
c. 雨天走行後や洗車等をマメにしたら、専用油で注油する。
d. チェーンとスプロケットは同時に交換してあげる。
e. 弛みがでたら、調整する。


2. ケミカル用品

カワサキのメンテナンス用品の中でも販売してますが、チェーンのケミカル用品の中でも持っていてお徳なのが、チェーン・クリーナーです。缶スプレータイプが多いのですが、このクリーナーを使用すると、チェーンの掃除がものすごく楽しくほど、すごいものです!汚れを落とすブラシは使い古しの歯ブラシでもかまいません。その時は必ずエンジンは止めておいてください。たまに、一回、一回後輪を回しながら掃除をするのが面倒くさいといって、ギアを入れてチェーンを動かしながら作業をする人がいますが、なにかの拍子にスプロケットの指を巻き込まれて、ちぎれた人もいます。必ずエンジンを止めて作業をしてください。
また、チェーンの注油に使う油ですが、これはチェーン専用のオイルがあります。決して、CRCタイプのオイルを使用しないでください。チェーンのコマに入っているゴムのリングを傷めてしまい、チェーンそのものの寿命を短くしてまいます。


4. チェーンの交換時期

チェーンの寿命ですが、いくら新品のチェーンを交換をしても上記の事を無視して、チェーンを酷使するとアッというまに寿命がきてしまいます。正常なチェーンの場合、その全体の形はきれいなリング状ですが、それがガタガタになっている場合やチェーンの遊びを調整する引きしろが、目いいっぱい後ろまで引いてあって、それ以上調整できない場合とあります。なかなか判断が難しいので、気になる方は一度ご来店・ご相談ください。